こんにちは、ほーたです。
今回は重心。
これは、高度な物理の問題ではかなり重宝する考え方なので、
是非理解していただきたい。
これは本当に、徒歩と自転車の違いくらい変わるし、
これを理解することで運動の見え方もかなり分かりやすくなります。
難関大の問題では重心はよく使うから、
何回も読んでしっかり理解してほしい。
それでは解説していきます。
重心の基本的の考え方を理解し、高度な問題を解くための土台を作る。
目次
重心とは
重心とは
重心とは、簡単に言うと、物体の中心のことです。
バスケ部の人は、指の上でボールをくるくるする時とか、
綱渡りをするときにバランスを取れてる時とか、
バットを手の上にのせてバランスをとる時とか、
これはまさに、重心を支えてるということです。
もっと言うと、重心さえ支えれば物体は動きません。
面白いことにこの重心の位置は公式になっています。
重心の公式
下図のように、質量\(m_{1}\)の質点が位置\(x_{1}\)にあり、
質量\(m_{2}\)の質点が位置\(x_{2}\)にある時の重心\(x_{G}\)は
$$x_{G}=\frac{x_{1}m_{1}+x_{2}m_{2}}{m_{1}+m_{2}}$$
と表される。
この式から、重心は2物体を質量の逆比に内分する点ともいえる。
物体が静止する条件は、力の作用線が物体の重心を通ること
ボールを指で支える時も、
綱渡りでバランスを取っている時も、
バットを手で支える時も、
支えてる力と重心からの重力は一直線上にあります。
これは力が釣り合っている状態でないと静止しないから。
もし、一直線上でなければ、
物体は回転します。(下図)
この公式を求めていきます。
下記の力のモーメントのつり合いのいい復習になります。
まだの人は是非読んでから、続きを読んで下さい。
【合わせて読みたい】
力のモーメントのつり合い
→力のモーメントとは??公式、計算、つり合いをわかりやすく解説する。
重心の求め方
重心の公式を求めていきます。
図のように長さが\((x_{2}-x_{1})\)の質量を無視できる棒が静止してる状態を考えます。
(静止しているので重心を支えている)
その端に質量\(m_{1}\)と質量\(m_{2}\)の質点1と質点2を置きます。
つまりは、質点1が位置\(x_{1}\)、質点2が位置\(x_{2}\)になります。
支点を重心\(x_{G}\)、
正の向きを時計回り、として質点1と質点2にモーメントを求めましょう。
質点1について
重心からの距離は\((x_{G}-x_{1})\)、力が\(m_{1}g\)で時計回りの向きだから、
モーメント\(M_{1}\)は、
$$M_{1}=m_{1}g\times (x_{G}-x_{1})$$
質点2について
重心からの距離は\((x_{2}-x_{G})\)、力が\(m_{2}g\)で反時計回りの向きだから、
モーメント\(M_{2}\)は、
$$M_{2}=-m_{2}g\times (x_{2}-x_{G})$$
静止してるので、モーメントは釣り合っています。
$$0=m_{1}g\times (x_{G}-x_{1})-m_{2}g\times (x_{2}-x_{G})$$
ここから、重心を求めます。
$$x_{G}=\frac{m_{1}x_{1}+m_{2}x_{2}}{m_{1}+m_{2}}$$
これは求め方の一例に過ぎません。
他にも求め方がありますが、これが理解できれば問題ありません。
他も大体このような求め方です。
簡単な計算問題をやってみる
簡単な問題を解いてみましょう。
5分ほど考えて分からなければ、さっさと答えを見て、次に進んで下さい。
スピード感は大切に。
問題
質量\(m\)の物体1と質量\(2 m\)の物体2を両端に着けたやじろべえを考える。図の状態から手をゆっくり離した時、やじろべえはどのような形で静止するか。図示せよ。
解答
重心は2つの物体の質量を内分する点であり、
このやじろべえの場合、重心は物体1と物体2を2:1に内分する点になります。
やじろべえは、この重心から重力\(3 m g\)がかかるのと同じです。
物体が静止してるので、垂直抗力と重心からの重力が釣り合っています。
つまり、垂直抗力と重力が一直線上になるところでやじろべえは静止しています。
まとめ
このまとめを見て、記事の内容を説明できるまで反復しましょう。
重心…2つの物体を質量の逆比に内分する点
$$x_{G}=\frac{m_{1}x_{1}+m{2}x_{2}}{m_{1}+m_{2}}$$
支える力と重心による重力の作用線が同一直線状の時、物体は静止する。(回転しない)
それでは。
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